人気ブログランキング | 話題のタグを見る

総合武術達人会での出来事と、天と地の間にいる中での想いをここに記します。(画像は天地流居合術雲払 太刀 銘 宮城典真)

by tokihikaru
念子斬力(ねんしざんりょく)


対象となるものに念を通し、その対象物を切断するために用いる術技。
剣や刀に熟練し、念子剣の状態が極まってくると、この念子斬力が備わる様になる。


対象は有形のものに限らず無形のものにも念子斬力を掛ける事が可能であり、有形の物質を切断するために用いる物質斬力、無形の気や観念を斬る観念斬力、空間を切断する空間斬力などに主に分類される。


有形、無形を問わず、念子斬力を用いる事により様々な対象物を断ち切る事が可能となる。


剣聖と云われた存在と無形斬力
剣の上達において有形物に対する物質斬力は確かに必要であるが、達人の境地に近づいてくると、この物質斬力よりも観念や空間を断ち切る無形斬力の比重の方がより高くなってくる。


それは攻防の駆け引きが、物質に対する斬撃力よりも、相手の気の起こりや間合いの変化など観念的、空間的なものに対応する能力の方がはるかに重要であるからである。


無形斬力が備わると心の動きや間合いなどの観念、空間などに鋭く反応する様になり、容易に術者の領域に立ち入る事が不可能となってくる。


古来、剣聖と呼ばれた存在はこの無形斬力をどこまでも極め、自身の領域に全く立ち入れさせずに、対者に負けを悟らせていたのである。


戦って勝つ殺人剣を超え、戦わずして勝ちを得る活人剣の境地に到達するためには、この無形斬力をどこまでも極め続ける事が必要である。
# by kenntatusennsei | 2013-03-10 20:31 | 達人会術技解説書 | Trackback | Comments(0)
剣術型 四本目 「空龍」(くうりゅう)

太刀を正眼より右八相に取り、相手が自分の制空圏内に入ってくる瞬間を捉え、空間ごと一気に袈裟に斬り下ろす。


四本目は八相からの袈裟斬りとなるが間合いの取り方と制空圏の確立、そして空間ごと相手を斬りつける念子力、空間斬力(くうかんざんりょく)を身に付ける型となる。



制空圏
制空圏とは自分の念子力や気、意識が強く影響する絶対領域の事であり、この制空圏をどれだけ制御出来るのかが武術の攻防の中で非常に重要となってくる。
間合いのやり取り、攻防の駆け引きにおいて制空圏の確立は必須の条件である。

天地流剣術 八相 竜飛の構
達人会術技解説書(剣術編その四)_f0182454_226315.jpg

# by kenntatusennsei | 2013-03-05 22:00 | 達人会術技解説書 | Trackback | Comments(0)

真夢伝 序の巻 続

時が過ぎ、少年にも物心が付きはじめ、この世界の事が少しずつ理解出来る様になってきた。
夢の世界が中心の日々から、現実の世界が中心の日々へと変わり、いつしか夢の世界での出来事を忘れてしまう様になっていた。


そんなある日、少年はとても恐ろしい夢を見た。
それは何かとてつもなく凶暴で恐ろしいものが、少年を殺そうと襲って来る夢だった。
どんな姿かは全くわからない。真っ暗な闇の中をどこまでもどこまでも追い掛けて来る、そこから必死で逃れるために逃げ続ける夢だった。


必死になって逃げ出すと、現実の世界で目が覚めた。
現実の世界まではその恐ろしいものは襲って来ない。
少年は何度も見るその夢を現実の世界まで逃げ切る事によって場を凌ぐ様にしていた。


ところがある日、少年はその夢から逃げ切れない時があった。
恐ろしいものは少年に逃げられる度にどんどん賢くなり、現実世界に続く逃げ道を全て塞いでしまっていた。


少年は殺されると思った。
逃げ道を完全に塞がれ、どんどん迫ってくる恐ろしいものに殺されてしまうと感じた。
恐ろしいものが少年を捕え、少年も死を覚悟したその瞬間、少年は心の中に強い光を感じた。
殺されるわけにはいかない。ここで死んで闇に消えてしまうわけにはいかない。
そう強く念じると少年の心の中に強い光が輝きを放ち、その光が恐ろしいものを振り払った。



気が付くと少年は現実の世界に戻っていた。
死を逃れた少年は安心感が心に残ったが、その後少年は現実の世界でひどい高熱に襲われていた。
またあの夢を見るのかと、少年は心に強い不安を感じていたが、その夢が現れる事はなかった。





# by kenntatusennsei | 2013-03-03 19:41 | 真夢伝 | Trackback | Comments(0)

真夢伝 序の巻

真夢伝(しんむでん)
序の巻


少年はとある町で生まれた。

この世界で何かをするために、自分の意志でこの時代を選び、自分の意志でこの世界に生まれてきたが、では実際にこの世界で何をするのかと心に思い浮かべると、それが何であるかはっきりと思い出せない。


そしてこの世に生まれたばかりの心と身体ではまだ全てが未熟で、一人では何もする事が出来ない。
この世界に生まれてきた目的を思い出す前に、まずはこの世で生きる術を身に付けなければいけない。



遠い遠い意識の中でそう思い続けていると、誰かがこの世界で生きるための手助けをしてくれている事に気が付いた。

こちらの意識に積極的に同調し、何かを語り掛けながらずっと守ってくれている。

この人達から生きる術を学ばなくてはいけないのだな、と少年は心に感じ、少年はこの人達を信じ自分の心身を委ねる事にした。
それは少年の両親だった。



少年は夢を見ていた。
それはこの世界の夢ではない。
遠い遠い昔の記憶のようなものが夢として現れている様に感じた。
何人かがまとまってとても大切な話をしている。
話の内容は聞こえないが、それはとても大切な話であるという事はなぜか少年は知っていた。
一度、二度、何度見たかわからないその夢はいつしか少年の頭の中にうっすらと残るようになっていた。






# by kenntatusennsei | 2013-03-01 11:55 | 真夢伝 | Trackback | Comments(0)

達研稽古会のご案内

達研稽古会(剣術・柔術編)

3月24日(日)
代々木オリンピックセンター
スポーツ棟 小体育室
10:00~11:30

料金3000

主な内容
剣術
剣術型
太刀捌の基本動作
念子剣を用いた術技


柔術
座捕 立捕
入身の基本動作
念子体術を用いた術技


申し込み、お問い合わせは
toru.hikaru.aka@gmail.com
まで


みなさんのご参加を心よりお待ちしています。
# by kenntatusennsei | 2013-02-27 21:46 | 日時のご案内 | Trackback | Comments(0)